【AIO】AI時代で埋もれない霊園・お墓のウェブ戦略|ChatGPTの情報ソース傾向調査

近年、AIが情報検索の主役へと急速に台頭しつつあります
たとえば「おすすめの霊園を教えて」と尋ねれば、瞬時に複数の候補が提示されるほど、検索のあり方は大きく変化しました。

その変化に伴い、従来のように“Google検索の1ページ目”だけを狙うSEO対策では、必ずしもユーザーの目に留まらなくなってきています。代わりに、「AIに選ばれる」ための新たな戦略が競争の要となりはじめているのです。

こうした変化に対応するため、霊園・お墓業界にとっては、ChatGPTなどの生成AIがどのような情報を取り込みやすいのかを理解することが急務となるでしょう。そこで株式会社ディライトは、生成AIが好んで引用するサイトやコンテンツの特徴を独自に調査し、その結果をもとに“AI検索時代に選ばれる霊園・お墓”になるための具体的な施策をご紹介します。

この記事のトピック
  • AI検索では「ポータルサイト」が主な参照元となる。
  • 公式サイトがAIに選ばれるには、地域特化型のSEOや構造化データなどが効果的。
  • AIO(AI検索最適化)対策として、ページ構造の整理(Hタグ等)やLLMs.txtが効果的。
  • 今後はAIクローラーに評価される施策を組み合わせて行うことが重要になる。

執筆者


株式会社ディライト
AIOコンサルタント|高橋丈太郎

大学在学中からSEO、ウェブデザイン、AI検索を独学で研究。大学卒業後、株式会社ディライトに入社。入社後1年で「AI検索ラボ」をリリースし、革新的なAIソリューションを次々と生み出す。

目次

調査方法

本調査では、OpenAI社の生成AIモデルChat GPT-4oに対し、霊園・お墓にまつわる質問をプロンプトとして入力。その際、出力の根拠となっている「情報源」をすべて確認し、サイトの種類を分類・集計しています。

この過程により、ChatGPTがどのようなウェブサイトを“主要な情報源”として参照しやすいのかを客観的に把握することが可能になります。

たとえば、ポータルサイト・専門家ブログ・公式サイトなど、それぞれのサイト種別ごとの採用傾向を分析することで、霊園・お墓業界がAI検索時代に求められるコンテンツや情報発信のあり方をより具体的に導き出せるようにしています。

調査結果

今回の調査で判明したのは、ChatGPTが情報源として最も多く引用していたのは「ポータルサイト」であるという点です

具体的には、大手霊園・お墓関連の情報が集約された「お墓の口コミ」「いいお墓」「お墓探し」といった大手お墓ポータルサイトが、大半のケースで引用元として挙げられていました。

一方、地域によっては一部公式ホームページが引用元となる事例も確認されました。

1-1 東京23区を対象に『〇〇でおすすめの霊園』というプロンプトをChatGPT-4oに入力した場合に参照される情報源のサイト種別ごとの割合

プロンプト :「〇〇でおすすめの霊園」
モデル:ChatGPT-4o
調査期間:2025年3月17日(月)〜18日(火)
情報源:引用の総数268
ポータルサイト引用数 244 全体 91%
公式サイト引用数 20 全体 7.5%
その他 4 全体 1.5%

入力地区 「千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、練馬区、足立区、葛飾区、江戸川区」

1-2 東京23区を対象に『〇〇でおすすめの霊園』というプロンプトをChatGPT-4oに入力した場合に参照されるサイトの占める割合

プロンプト :「〇〇でおすすめの霊園」
モデル:ChatGPT-4o
調査期間:2025年3月17日(月)〜18日(火)

入力地区 「千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、練馬区、足立区、葛飾区、江戸川区」

情報源 引用の総数268

  • ohaka-sagashi.net(お墓探し) 57
  • lifedot.jp(ライフドット) 53
  • oohaka.jp(お墓の口コミ) 48
  • e-ohaka.com (いいお墓) 40
  • reien-tokyo.com(東京の霊園.com) 35
  • misatosekizai.co.jp(美郷石材) 7
  • eitaikuyo.jp(ハカシル) 6
  • sudo-sekizai.co.jp(須藤石材) 6
  • ohnoya-cemetery.com(メモリアルアードの大野屋) 4
  • eranda.jp(みんなが選んだ終活) 3
  • yamato-sekizai.com(やまと石材) 2
  • hyakutsuki.jp(百月院) 2
  • eitaikuyou.net (エータイ) 1
  • jiin-bochi.com (寺院墓地.com) 1
  • その他(Wikipedia、市町村区公式) 5

2 東京23区を対象に『〇〇でおすすめの永代供養墓』というプロンプトをChatGPT-4oに入力した場合に参照される情報源のサイト種別ごとの割合

プロンプト :「〇〇でおすすめの永代供養墓」
モデル:ChatGPT-4o
調査期間:2025年3月17日(月)〜18日(火)
情報源 引用の総数277
ポータルサイト引用数 264 全体 95.3%
公式サイト引用数 13 全体 4.7%

入力地区 「千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、練馬区、足立区、葛飾区、江戸川区」

3 東京23区を対象に『〇〇でおすすめの納骨堂』というプロンプトをChatGPT-4oに入力した場合に参照される情報源のサイト種別ごとの割合

プロンプト :「〇〇でおすすめの納骨堂」
モデル:ChatGPT-4o
調査期間:2025年3月17日(月)〜18日(火)
情報源 引用の総数277
ポータルサイト引用数 232 全体 85%
公式サイト引用数 41 全体 15%

入力地区 「千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、練馬区、足立区、葛飾区、江戸川区」

なぜ情報源にポータルサイトが多く採用されるのか

ChatGPTにお墓関連の質問を投げかけると、多くの場合、その回答元はポータルサイトに偏る傾向が確認されています。こうした偏りが生じる背景には、大きく3つの要因が考えられます。

  1. 圧倒的な情報量と網羅性
    大手ポータルサイトは、全国の霊園情報や口コミを幅広く網羅しており、AIから見ても効率的に必要なデータを得られる存在として認識されやすいです。
  2. “利用者の生の声”である口コミ・レビューの集積
    実際の体験談や評価が数多く投稿されているため、AIが回答をまとめるうえでの信頼性や説得力が高い根拠となります。
  3. 常に最新情報が更新される
    サイト内の情報が頻繁にアップデートされていることで、生成AIにとって「新しい情報を参照できる」点が魅力となります。古い情報よりも最新の内容が評価されやすいため、自然とポータルサイトが優先して取り込まれるのです。

生成AIはユーザーに最適な解決策を提示するために、複数の霊園情報を比較できるうえに口コミによる信頼性も担保されているサイトを好む傾向があります。大手ポータルサイトはまさに「網羅性」「レビューの豊富さ」「更新頻度」という三拍子がそろっているため、回答の参照リストに入り込みやすいのです。

公式HPが情報源となるホームページの特徴

ポータルサイトからの引用が圧倒的に多い中でも、一部地域では公式ホームページが参照元として挙がるケースは少なくありません。調査の結果、こうしたサイトには地域に特化したローカルSEO対策独自情報の充実、さらに構造化データを活用した内部対策が行き届いている傾向が見られました。

地域に特化したローカルSEO対策

タイトルや見出しに特定の地域名を取り入れ、サービス内容を分かりやすく示すことで、「地域性の高いサイト」としてAIに認識されやすくなっているようです。加えて、住所や電話番号、営業時間などを正確に記載しているため、信頼度向上につながっていると考えられます。

ポータルサイトにはない独自情報

施設の詳細や写真、利用者の声、Q&Aなど、公式HPならではのコンテンツが豊富であることも特徴です。こうした「ここでしか得られない」情報を備えているサイトほど、専門性や独自性を評価されやすく、結果としてAIの回答に引用される頻度が高まっていると考えられます。

構造化データを活用した内部対策

トップページから関連ページへの導線が整理され、見出し(Hタグ)やパンくずリスト、メタ情報が適切に設定されているサイトも多く見受けられました。サイト全体が分かりやすく構造化されていることでAIが情報を拾いやすくなり、公式HPが回答の情報源に含まれる可能性を高めているようです。

ポータルサイトに偏るAI検索の落とし穴

ChatGPTIは多くの場合、ポータルサイトの情報が引用されると本調査からわかりました。しかしそこで厄介なのは、ポータルサイト内でも上位5社程度の霊園・お墓がまとめられて提示されるケースがほとんどだという点です。

こうなると、そのポータルサイトの上位に入らない施設は事実上“候補から外れてしまう”リスクが非常に高くなります。

業界全体を横断的に紹介するメディアだからこそ、多くのユーザーが最初に訪れる“導線”になる可能性は高いものの、自社が上位に載る保証はどこにもありません

公式サイト対策で“抜け漏れ”を防ぐ

こうした状況下では、ウェブ集客をポータルサイト任せにするだけでは危険です。
理想を言えば、ポータルサイトでも上位表示を狙いつつ、並行して自社公式サイトもAI検索で引用されるように整備することが望ましいでしょう。

とはいえ、予算や人手には限りがあります。それならばまず公式サイトでしか語れない魅力や詳しい情報を発信し、AIにきちんと認識してもらうことが重要です。

結局のところ、AI検索時代の霊園・お墓集客では、ポータルサイト頼みだけでは済まされないという現実が見えてきます。自社の存在を確実にユーザーに届けるためには、公式サイトの整備が欠かせません。さまざまな制限があるなかでも、自社の個性やメリットをしっかり発信することで、ポータルの上位に入れなくても“選ばれる霊園”になれる可能性を広げることができるのです。

今後重要とされる霊園・お墓のウェブ対策

今後重要となる霊園・お墓のウェブ対策として、いわゆるAIO(AI検索)対策の観点で内部対策と外部対策、コンテンツSEOへ注力することでAIから引用される可能性が高まります。

内部対策

Hタグを使ったページ構造の整理や、LLMs.txtなどAIクローラー向けの指示ファイルを整備する。適切なクローラーテキストを設置しておくことで、サイト内の情報をくまなく拾わせやすくなる。

外部対策(被リンク)

業界内外の関連性が高いサイトからのリンクを獲得することで、ドメイン全体の信頼性を高める。AIが情報源を選ぶ際にも、評価の指標となりうる。

コンテンツSEO

霊園・お墓に関する具体的な疑問を先回りして解決するコラムやFAQを用意し、独自の強みや地域性を深掘りする。AIに「ここは専門性が高い」と認識させるポイントになる。

お墓のウェブ担当

お墓のウェブ担当とは、一般的なウェブ制作サービスではありません。

「ウェブに関する知識がない」、「ウェブの担当者(人材)がいない」

という霊園・お墓業界の課題を解決するべく、私たちは「お墓のウェブ担当」を発足しました。
その手段として、「ホームページ制作・SEO対策・AIO対策・マップ対策・ポータルサイト対策」を行います。

すべての対策を一括サポート

お墓のウェブ担当では、内部対策(Hタグやパンくずリストなどの構造化)から外部対策(被リンク獲得・口コミ活用)まで、記事内で指摘される施策をワンストップで対応可能です。

  • ホームページ制作:霊園の魅力や歴史を引き立てるデザイン・コンテンツ設計、独自の強みをアピールするページ構成
  • SEO対策:地域名を含むローカルキーワードの最適化、サイト内構造の整理、専門性・信頼性を高めるコラムやFAQの作成
  • AIO(AI検索)対策:ChatGPTなどの生成AIに“選ばれる”ためのクローラー向け最適化、LLMs.txtの整備やメタ情報の改良
  • マップ対策:Googleマップやその他地図サービスでの表示最適化、口コミ数・評価の管理
  • ポータルサイト対策:口コミサイトや「お墓の口コミ」「お墓探し」「ライフドット」などへの掲載強化、口コミ投稿促進

これらを一元管理することで、ポータルサイトだけに頼るのではなく、公式サイト自体もAIやユーザーに見つけてもらいやすい状態へと導きます。さらに、口コミを積極的に活用することで、信頼性の高い霊園として評価を獲得し、AI検索時代に埋もれない存在へと育てていきます。

葬儀業界で17年培った「お墓×ウェブ」のノウハウで、霊園・お墓のウェブ集客をトータルサポートします。

まずは下記よりご相談ください。
https://www.sougi-webtan.com/lp-oohaka/

お墓の口コミ

現状、ポータルサイトへの対策は欠かせません。
そのような状況下で最も登録すべきポータルサイトは「お墓の口コミ」です。

お墓の口コミは成約するまですべて0円で、掲載料などはありません。また、オペレーターも設置していないため、利用者様と直接やり取りが可能。さらにAIにも多くの引用を獲得しています。

兎にも角にもまずは無料で登録を行いましょう。

詳しくはこちらのリンクから https://oohaka.jp/office

まとめ

AI検索時代の到来は、霊園・墓苑業界のマーケティングにも新たなステージをもたらしました。大手ポータルサイトへの登録や上位表示は今後も重要ですが、それだけでは不十分であり、公式サイトの整備が同等以上にカギを握ります。

自社ならではの歴史・魅力・サービスをしっかり言語化し、写真や口コミ評価などの付加情報を充実させるAIO(AI検索対策)が必要です 検索エンジン時代からAI検索時代へと移り変わるウェブ集客の波をしっかりと乗りこなしましょう。

また、「AIに選ばれる霊園・墓苑」であり続けるためには、情報整備×オリジナリティ×継続更新が不可欠です。本調査をきっかけに、ぜひ自社のウェブ戦略を再点検し、次の一手を打ち出してみてください。

監修


株式会社ディライト
最高技術責任者|川合真人

AI検索分野における先駆者。SEOコンサルタント、UI/UXデザイナー、フロントエンドエンジニアとして豊富な経験を持つ。東京理科大学を卒業後、多くの葬儀社のウェブ集客を成功に導き、葬儀業界の発展に大きく貢献。AI検索業界でもその評価は高い。

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